2015年 06月 27日
蜜柑 |
近所に、いつも蜜柑がたわわに実っている家がある。
その豊作たるや、見ていると枝が気の毒になるほどで、
支えきれずに落ちてしまった実が、庭先だけでなく、道路にもよくごろごろと転がっていた。
先日、その家の前を通ると、ご主人が庭先に出ていらした。
「いつもたくさん、すごいですね」と蜜柑の木を仰ぎ見ながら初めて声をかけてみると、
「いや、これがさ・・・」とご主人がパイプを片手に、待ってましたとばかりに、にこやかに応じてくれた。
なんでも、この蜜柑は酸っぱくて、去年までは落ちるにまかせて捨てていたのだが、
知人に教わって、少量の重曹と砂糖を混ぜてジュースにしたら酸味が弱まり、
「これが最高に美味しいのよ」とのこと。
毎朝起きるでしょ、そんで、この蜜柑とって、ジュースにして飲むの。
これがね、最高なの。
ご主人が最高の笑顔で言う「最高に美味しいの」がサイコ-に美味しそうで、
思わず心の底から「いいなあ」と言ったら、「じゃあ、持ってくかい?」と、
もうこれ以上は持てませんというくらい採って持たせてくださった。
さっそく教わった通りに、皮をむき、種を取って、
重曹ほんの少々(小さじ3分の1でも十分なほど)と
砂糖を少し(スプーン一杯くらい?)を加えてミキサーにかけてみる。
すると、おやおや不思議。
しゅわしゅわと泡がたって、炭酸ジュースに。
そうか、これってまさにクエン酸と重曹の反応なんだと、化学を身近に感じる。
(発泡する仕組みや、酸味が抑えられる仕組みは化学オンチの私にはわからないのだが)
さて、お味は―
爽やかでおいしい!
柑橘の爽やかさと細かな炭酸で、暑い日には嬉しい、すっきりとした後味のジュース。
これを自分の庭先で採れた、採れたて蜜柑で作るんだもの、
その美味しさは格別だろうな。
目覚めとともに蜜柑をもいで、ジュースにして飲む。
毎朝、目覚めの一杯が自家製蜜柑ジュース。
ああ、なんて贅沢な日常だろう。
いつか庭のある家に住んだら蜜柑を植えよう。
久々に爽やかな夢が膨らんだ梅雨の晴れ間のひとときでした。
by ezonoco-e
| 2015-06-27 17:00
| ざっき帳
|
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Comments(4)
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ふく
at 2015-06-29 13:48
x
サイコーに美味しそう!!
0
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ezonoco-e at 2015-06-30 14:07
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w2oody-m2oody at 2015-07-04 12:46
エゾノコのブログが再開されて、楽しいのです。
淡々なのに、ユーモアのあるエゾノコの文書が読んでいて、肩の荷が下りるのを感じるんだ。
なんか、欠点とか、弱みとか、そういう所を強がったり、隠したりせずに、
ぽろっと面白い単語で片付けて、認めている所が、
…そいう所が、逆に人間的に感じて、好きなんだ。
成長の段階で、ご両親にありのままのエゾノコを認めてもらったんだなあ、
とエゾノコ家の育ちの良さを感じました。
淡々なのに、ユーモアのあるエゾノコの文書が読んでいて、肩の荷が下りるのを感じるんだ。
なんか、欠点とか、弱みとか、そういう所を強がったり、隠したりせずに、
ぽろっと面白い単語で片付けて、認めている所が、
…そいう所が、逆に人間的に感じて、好きなんだ。
成長の段階で、ご両親にありのままのエゾノコを認めてもらったんだなあ、
とエゾノコ家の育ちの良さを感じました。
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ezonoco-e at 2015-07-08 23:02
御簾草さん
照れくさくも嬉しいコメントありがとう。
文章、自分には良さが良くわからないけど、褒めてもらえて嬉しいなあ。
欠点、多分たいして気にしてないことだから晒せるんだ。本当に気にしてることは、やっぱり隠してしまうよ、私も。
十代の頃は自己否定してばかりのコンプレックスの塊だったもの。
しかし、確かに親にはありのままで育ててもらった気がします。感謝しなくては、ですね。
気づかせてくれてありがとう。
照れくさくも嬉しいコメントありがとう。
文章、自分には良さが良くわからないけど、褒めてもらえて嬉しいなあ。
欠点、多分たいして気にしてないことだから晒せるんだ。本当に気にしてることは、やっぱり隠してしまうよ、私も。
十代の頃は自己否定してばかりのコンプレックスの塊だったもの。
しかし、確かに親にはありのままで育ててもらった気がします。感謝しなくては、ですね。
気づかせてくれてありがとう。